2010年09月06日

藤村正宏の経営者のための売上倍増講座

連載6回目

⑤繁盛するキーワードは「ゆるやかな関係性」

 たくさん似たようなお店や商品があるなかで、お客さまは、どこで買ってもいい、あるいはどこからも
買わないという選択肢がありながら、「どうしてあなたのところで買わなければならないのか?」 
この質問に明確に答えが出せますか?

成長型から成熟型社会へ

 答えが「安いから」という会社やお店は、危険です。なぜかというと、価格で選んでいるお客さまは、
あなたのお店よりもっと安い店があったら、すぐに浮気をしてしまうからです。

 これからの時代、あなたの会社やお店を選んでもらう理由、それは「関係性」なんです。お客さまは
「関係性」で選んでくれる、ということです。人は同じモノを買うのなら、より関係性の深い人から買うのです。

 見込み客に有益な情報を提供して、共感・信頼・好意を創りだすことが大切。前回、そういうことを
書きました。それは、情報はお客さまと関係性を創りだすための、優れた道具だからです。

 「成長型社会」はもう終わりました。「成熟型社会」になった、ということです。「成熟型社会」は、
価値が爆発的に多様化した社会です。

 ボクが子供の頃、日本中みんなが同じモノを求めていたし、同じ生活を求めていた。具体的にいうと、
歌謡曲のシングルレコードが100万枚売れたら、それは日本中誰もが知っている楽曲でした。

 でも、今は違います。100万枚以上売れた楽曲でも、知らない曲が多い。多様化しているからです。
それは、消費者の選択肢がとても多いということ。


 だから、お客さまと継続的にゆるやかにつながっていることが大切になってきます。

 例えば、車を買おうかなとか、家を建てようかなと思ったときに、すぐに思い浮かべてもらえる会社や
お店。あるいは、「あそこに頼もうかな」と選択肢の一つとして最初に思い浮かべてもらえる
会社やお店になっておく。

 これからは関係性で売れる時代です。そして、昔よりも売れるまでの時間が長くなっています。
消費者は決定するまで迷う時間が長くなっています。だから、すぐに結果を求めなくてもいい、ということ。

 もしかしたら、売れるのは3年先、5年先かもしれない。
その時までに、お客さまとの関係性をちゃんと創っておくことです。

 前回のホテル五龍館「旅のトラの巻」という資料請求。この仕組みを作ってから3年目の2009年に、
3年前に資料請求した人が泊まりに来たそうです。資料請求してから3年も経っているわけです。

 ゆるやかな関係性が、これからの時代、とても重要なのです。



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